明石市消防局高機能消防指令センターは、平成26年4月1日より運用を開始しました。
通報受付から出動隊の現場到着までの時間が、以前の指令システムから更に短縮され、迅速・的確・効果的な災害現場活動を支援することが可能となりました。
市民の皆さまの安全・安心なくらしを守るため、24時間365日休むことなく機能する最新の「高機能消防指令センター」についてご紹介します。
多様な緊急受付体制の確立
NET119緊急通報システム
FAX119
音声言語による119番通報が困難な方のための緊急通報システムです。
NET119緊急通報システムは事前に登録された携帯電話やスマートフォンのWeb機能を利用して通報を受信するシステムです。市内からの通報は、GPS機能により位置情報も取得できます。
FAX119は局番なしの119番で通報できます。通報内容は出力された用紙以外にも、モニターに表示できるため、より迅速な対応が可能となります。
非常用119番受付電話装置
高機能消防指令センターが使用不能の場合でも、119番通報を受け付けることができます。
外国語対応受付
外国人の方からの通報は、英語、中国語、韓国語、スペイン語、ポルトガル語の5カ国語に対応することができます。
現場到着時刻の短縮
統合型位置情報通知装置
一般電話、IP電話、携帯電話からの119番通報時に、通報者の所在地を表示することができるシステムです。これにより通報場所、災害場所の特定を瞬時に行えます。
出動車両運用管理装置
全ての消防車両に車両運用端末装置を装備し、GPS機能を活用して、常に車両の位置、活動状況を把握できるため、災害種別、規模に応じた最適な出動部隊を自動的に編成できます。
指令伝送装置
出動指令と連動し、出動する署所に災害情報や災害場所付近の地図を「指令書」として印刷して伝達します。
Eメール指令装置
出動指令と連動し、車両に装備する携帯電話にEメールで災害情報を自動的に一斉配信できるため、業務中の隊員にも災害情報をいち早く知らせることで迅速な出動ができます。
音声合成装置
災害の種別、住所等の内容を音声合成して、予告指令、出動指令等を行う装置です。指令員は119番通報を受けながら出動を指令できるため通報から出動までの時間短縮が図れます。
現場活動支援の強化
消防救急デジタル無線装置
消防救急デジタル無線装置は、指令台と現場の隊員との間で、音声通信のほか、文字データによる通信もできるため、より迅速かつ正確に情報伝達、共有が図られます。
指令センターと出動車両との連携
個別選択呼出機能により、個別、グループ、一斉呼出の指定通信ができるため、これまでなかった個別通信や文字情報の送受信が行えます。さらに、携帯電話回線が寸断された状況でも車両の位置や活動状況を確認することができます。
通信セキュリティの向上
無線装置のデジタル化により、第三者による不要な傍受を遮るため、患者の個人情報や災害現場の重要情報のセキュリティが向上します。
車両運用端末装置
全ての消防車両に装備されており、災害現場やその周辺地図及び指令内容を表示します。支援情報として、道路障害、消防水利、危険物、防火対象物などの情報や全ての車両の位置も表示できます。さらに、救急車には病院情報や病院収容状況なども表示でき、より迅速な救急搬送を支援します。
画像伝送装置
車載カメラやハンディカメラ、タブレットPCなどから災害現場の映像を高機能消防指令センターに送信でき、消防局の特別警備本部との情報共有も図られ、迅速な災害対策にも役立てます。
支援情報システム
大規模災害への対応
大規模災害時の柔軟な指令台運用
高機能消防指令センターの指令台は、通常4席で運用していますが、最大8席まで拡張することができるため、大規模災害時や通報が集中した場合にも、迅速な119番通報の対応が可能となります。
災害情報管理システム
地震や台風などで、市内で同時に災害が多発した場合でも、受信した災害情報を蓄積して分析ができるため、的確な災害対応ができます。
消防用高所監視装置
明石市内に設置された高所カメラにより、災害発生を24時間監視しています。災害が発生すると高機能消防指令センターや特別警備本部などに表示できるため、災害状況を把握することができます。
消防情報分析システム及び電子作戦台
指令システムにより、通報受付から現場活動までに得た情報や支援情報システムに蓄積している情報などを連携させることで、現場活動に必要な情報を管理して運用することができます。これにより災害現場の活動図を作成して災害状況を把握できるため、効率的な指揮支援に役立てます。さらに、大規模災害時にも、病院情報や傷病者情報を災害現場と共有することでスムーズに対応することができます。
電子作戦台
テーブル型の大型タッチパネル装置で消防情報分析システムの情報を表示します。電子作戦台を利用して様々な災害対応を協議することができるので、円滑な指揮支援を可能とします。