文化財防火デー消防訓練を行いました

消防本部では、1月26日「文化財防火デー」に文化財を火災、震災等の災害から守り、市民の文化財愛護の意識高揚と文化財の防ぎょ体制に万全を期することを目的に、住吉神社において下記のとおり消防訓練を実施しました。

〈消防訓練〉

1 日時

平成30年1月26日(金)午前10時から午前10時30分まで

2 場所

明石市魚住町中尾1031 住吉神社

3 訓練参加人員及び車両等

・住吉神社                      1名
・明石市消防本部・消防署  37名(車両8台)
・明石市消防団        5名(車両1台)
・婦人防火クラブ       4名

4 住吉神社文化財について

・石造燈籠(昭和38年 県指定)
・神馬図絵馬(平成22年 県指定)
・住吉神社楼門(昭和53年 市指定)
・大和型船模型(昭和55年 市指定)
・住吉神社能舞台(昭和51年 市指定)

5 訓練想定

住吉神社楼門付近において、何者かが投げ捨てたたばこの火が風に煽られ、付近の枯草に着火し周囲の立木等に延焼。
火災を発見した参拝者が宮司に知らせ、119番通報を行い、消火作業を実施するも火災はさらに延焼拡大し、貴重な文化財の楼門に燃え移りそうになったもの。

6 文化財防火デーについて

文化財防火デーは、昭和24年1月26日に、現存する世界最古の木造建造物である法隆寺(奈良県)の金堂が炎上し、壁面が焼損したことを契機に制定されました。
この火災により、文化財保護の世論が高まり、昭和25年に文化財保護法が制定されました。
この文化財保護の考えをより一層の強化を図るために普及啓発事業が行われるようになり、その一環として法隆寺金堂の焼損した1月26日を「文化財防火デー」と定め、全国的に文化財防火運動を展開しています。

7 訓練の様子

住吉神社楼門付近から白煙が立ち込めているのを参拝者(婦人防火クラブ)が発見!

参拝者がその場で119番通報し宮司に知らせました。

消火器を持って駆け付けた宮司と参拝者が初期消火をしますが消火できません!

消防隊が到着し楼門付近で活動します。

社務所前に現場指揮所を開設し、延焼阻止の指揮をします。

明石市消防団中尾班が到着し、消火作業を始めます。

消防隊員と消防団員の共同活動により火災は鎮火しました。

長谷川 消防署長の講評

寒い日の訓練となりましたが各団体のご協力で迅速な初期消火、適切な119番通報など実働的な訓練ができたことは非常に心強く感じました。
しかし、全国的には文化財などの神社、仏閣の火災原因は放火が大半を占めるのが現状であり、日頃から放火されにくい地域環境づくりの構築も必要です。
市内の各地域には、我々が先人から引き継いできた多くの文化財があり、未来に引き継ぐ使命を本日の訓練で決意を新たにできたことは有意義でありました。

西海宮司の講評

この住吉神社は江戸時代に明石城初代城主により建立された歴史ある文化財が当時のまま残っており、明石市民の誇りであります。
実際の災害時は、思うように行動することは困難であるが、本日は実際に消火器を持って初期消火をしたことは貴重な体験でありました。